競泳漫画の第2巻。

第11話のタイトルが「セキド」…まるで初回か最終回のような。
山田(セキド)が宇田川コーチによる当時の日本記録を超えるタイムを叩き出す。
赤土慎吾の初陣。そういう意味では初回なのかもしれない。
飛男のタイムは53.65で自己ベストを1秒以上更新も3位。
天才セキドの実力の前には、凡才トビオがいくら挑んでも敵うはずもなく。
千夏と小林さんが大人すぎる。無敵の飛男を止める千夏の怒涛のやり取りからの
唐突な焼きそば味の事故キスは割と謎だが、この緩急に凄みを感じる。

自由形では世界に大きく遅れを取る日本。その事実に腐った当時の宇田川。
夢のためにセキド家に直談判。そこで明らかになるセキドの過去。
セキドとまったく同じ顔なのに、お母さんよく喋るな。
水泳の原動力は過去も現在も「友達」…飛男が声をかけたのは偶然、
というかセキドからアプローチを仕掛けているようにしか見えないが。

高校チャンピオンの寒河江とバチバチになるのは飛男…ではなく千夏。
いちいち変なやつに絡まれるヒロインだ。飛男も変なやつだし。
迫る寒河江に対峙する千夏。状況的に仕方ないが、飛男がピエロすぎて悲しい。
しかし大好きな水泳をやめる千夏と立ち向かう飛男というフックが強い。
圧倒的実力で飛男を叩き潰して「一番になれる人種でない」と諭す寒河江。
さてさて宇田川とセキドはどう出る?というところで次巻に続く。
花江もかなりいいキャラしてるけど、どうも本筋には絡んでこない。


SEKIDO 愛蔵版 1巻 山本康人