船橋雅矢は静かに暮らしたい。
でも人のためなら何でも首を突っ込む。良い人だから。
表紙はめっちゃ悪そうな人の顔だけど。

「今日から俺は!!」は鉄板として、理不尽ギャグの「道士郎でござる」、
めぎゅ〜な「天使な小生意気」、前半と後半で別作品の「鋼鉄の華っ柱」、
どれも面白いけど、個人的には安定の西森展開に加えて、
独特の洒落た雰囲気を持つ「お茶にごす。」を推したい。

まークンが入部することになって恐怖を隠しきれない部長だが、
まークンを信じる真っ直ぐな心と優しい笑顔に、登場人物も読者も、
みんなが部長を好きになっただろう。茶道とは、優しさの道と見つけたり。

部室が隣というだけで、とんだとばっちりを受けるアニメ部だが、
まークン、山田、アニメ部の熱い友情はこの漫画の見どころ。
要するにいつものパターン(褒め言葉)。
西森漫画では最強クラスでお馴染みのヤーさん(と拳銃)は本作でも健在。
素直なまークンがなんだかんだでいろいろな人と仲良くなるのは素敵。

ステレオタイプな智花もなかなか小悪魔的存在。
邪な縦島先生が下劣。山田にぶっ飛ばされなくて良かったね。
どのみち、正義を貫くことを生きがいにしている夏帆に刺されそうだが。
バイク関連のギャグはことごとくツボに入る。容赦なくギャグをぶち込んでくる
スタイルが楽しい。スクーターを愛するおやっさんもどこかの世界にいるぞ。


お茶にごす。 2巻 西森博之


お茶にごす。(1) (少年サンデーコミックス)
お茶にごす。(1) (少年サンデーコミックス)