最近は原作者としても活躍する土塚理弘先生のギャグ漫画。
キャリア的にも絵柄的に考えても最初期、か。1/Nのゆらぎは未読。
「と」 「よ」 「ろ」 と、絵柄の変遷だけを辿るのもなんだか楽しい。

杉小路のボケという名の不条理な暴力、清村のテンポ抜群のツッコミ、
連発される集中線、そしてページを捲ると襲ってくる派手なオチ。
1巻から土塚先生らしいテンションでひたすら突っ走る。
改めて読み返すと、第1ねこの扉絵で川芝雲雀子の後ろ姿に笑う。
全51話で2回しか出番ないのに。それでもみんな大好き川芝雲雀子。

ひたすら清村が弄り回されるのもいいけど、真面目な話をしているのに
小ネタ挟みつつオチは大ゴマでいつもの清杉、という流れも鉄板か。
1話1話に土塚先生本人がコメントしてくれるのがおもしろい。
画力は賛否あるかもしれないけど、個人的には清杉のギャグアクションは
テンポの良さもあって、この絵のほうが読みやすくて笑いを誘う。

ガンガンなのに無駄無駄ラッシュ。後にドラゴンボールネタもちらほら。
自分が1巻で一番好きな回は第12ねこの山形に行く話。集中線満載で
ひたすら酷い目に遭う清村がツボに入った。この勢いは清杉ならでは。

あとがきや後の単行本で語られるが、当初の構想では多くのキャラを
登場させて真面目にサッカーをする案もあったらしい。
コメディ重視で土塚先生のその手の作品も読んでみたい。
カバー裏は普通の迷路。これにした意図が気になる。


清村くんと杉小路くんと 2巻感想


清村くんと杉小路くんと 1 (ガンガンコミックス)
清村くんと杉小路くんと 1 (ガンガンコミックス)